2020年01月01日

悲伝・感想(6/6 昼公演です)

とりあえず、他の方の感想や考察を見ない状態で描いた
第一印象です。
(これから他の方のを読んだら、見方がまた変わるかも知れないけど)

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山姥切国広……最初の顕現口上以外の最初の第一声が「三日月」(覚え間違いだったらすいません)
お前は、どれだけ三日月に依存しているのか!

刀ステまんばの一番の理解者であるarmkさんのリリイベなどでの発言が「(ジョ伝で小夜が助けに来た時に)三日月だと思った」とか「(ジョ伝の骨喰が三日月を迎えるシーンで)三日月しかみてなかった」とかあったの、本当に刀ステまんばの心情に寄り添った上で発言してくれてたんだなぁと……。
劇中でも義伝の「俺は三日月に頼りすぎだ」と心の声があったりとかしたし……
あのラストを考えると、本当にシナリオとして物語の展開として最初から山姥切国広の三日月への依存度が徐々に高くなっていくって言うのは設定として存在してて−−semtさんとarmkさんはきっとこの辺もきちんと打ち合わせして意識して演じてるんだろうと感じたし、
たぶん、今作でも、semtさんは故意に、まんばの三日月への依存度を示す為に、最初の一声をこれにしてると思ったり。(覚え間違いだったら恥ずかし……)

泣くより萌えたし燃えました。
美しい物語、胸を刺す物語。
だけど円環の輪が綺麗に閉じ切っていない、
自分のしっぽにかみつき損ねてるウロボロスのヘビみたいな、
奇妙な「足りなさ」が心に残る物語だったと思います。

普通、ループものは、その最後の周回の解決編をやるものなのに
まさか、途中の、未解決ループを物語にするとは……
本丸襲撃も、三日月が試練試練言うから、絶対にあるなと思ってたんですが
まさか後半クライマックスでなく、前半にもってくるとは!
semtさんは、こういう定番のベタねたを、恥ずかしげなく扱うのに、一番肝心な部分を、わざと肩透かしくらわして(褒めてます)、見る人に「おお!?」って思わせるのが多い作家さんな感じがしましす(刀ステ以外の作品をまだ未見なので、あくまで感じがするだけですが)

そして、「あれ?今、私たちが見てるのはシュタインズゲートにおけるβルートなんじゃないかな??」って感じました
トゥルーエンドを迎える為に、絶対に必要なバッドエンド。
これはトゥルーエンドに至るSGルートへの布石?
もしかしてこのルートで三日月を救えなかったことをまんばが覚えていて、
次の周回で、初めて、三日月を救う為の行動をとるまんばが顕現する……とか?
(シュタインズゲートを知らない人の為に解説すると、かのお話ではβルートでヒロインを救うことが出来なかった主人公が、だからこそ、その後悔を執念へと変え、長い歳月をかけてタイムマシン理論や世界線について研究し尽くし、過去の自分に時空を超えてアドバイスすることで、そこで世界線が分岐し、トゥルーエンドに至る道が開かれるのです。つまり絶対に必要なバッドエンド……タイムループものを語る上で、すごく参考になると思うので、悲伝見て色々思う所がある人は、ぜひ「シュタインズゲート」は見て欲しい。今、その問題のβルートをアニメで放送してるし……。そういえばarmkさんが自身の生放送でシュタゲ見てるって−−好きだって言ってたな。semtさんが実際に刀ステの設定を作る時にシュタゲを参考にしてて、armkさんへ「見といてね」みたいに言ったとかって考えられないかな??)

悲伝を見た後に、奇妙な消化不良感があるのは、設定の説明不足だけじゃなくて、やっぱりこれだけ長い月日を掛けて紡がれた物語が、ハッピーエンドで終わらなかったからだよね。
つい幸せな終わりを求めてしまう。
私はsemtさんという脚本家が、どういう美学を持って物語を紡いでいるのかわからないけど
人魚姫みたいに悲劇の美学を貫き通すのもありかなぁとも思う。
バッドエンドの美というのは、確かにあるものだし。
だからこそ刀ステにおける三日月の美しさは際立つものに昇華されるのかも知れない。

シュタゲの世界観に触れたけど、
そもそもこの世界には平行世界の存在は認められてるのかな?
あるいは時間は一本線なの?
一本線なら、今幸せな三日月が目の前にいない時点でバッドエンド確定だし
複数の世界線があるなら、三日月が幸せな結末になるのは別の世界線なので、
それを観測できないまんばにとてはどっちにしろバッドエンドと同じになってしまう。
切ないなぁ。

でもって、世界線の存在を認めた時点で歴史修正主義者との戦いはすべて無意味な物になってしまうんだよね。
なぜなら歴史遡行軍が歴史に触れた時点で、そこから改変が成功した場合と失敗した場合に世界線が分岐してしまうだけだから。
一見改変を阻止したように見えても、一本向こうの世界線は成功して違う歴史につながっている。
(刀ミュは世界線があきらかに存在してるね。ステはどうなんだろう)

世界線が存在するなら、歴史遡行軍と刀剣男士が歴史を修正し、修正し直し、また修正し……の繰り返しによって、世界線の数が無限さえも超えて増殖してしまい、時空が支えられるレベルを超えて増えてしまって、それを阻止する為に発生したのが検非違使だと思ってたり。
もし一本線だとしたら、やっぱり重なる歴史改変と、その修正しなおしで、何度も書き直された時間軸がボロボロのグダグダになっていて、それをなんとかするために出てくるのが検非違使なのでは?とも思っていたり。
今回は三日月だけが結だったけど、彼が中でもかなりコンガラガリの酷い存在だってだけで、どこの本丸の時間軸も、繰り返される出陣の度に、こんがらがっていっているんではないだろうか?

話がそれた。

鵺と呼ばれるものは、名も無き刀の集合体であったわけだけど
敵の正体が、名も無き刀であることを主張しているのは
三日月のループ設定と同じ、ミュとの少ない共通事項だよね。
これはニトロ公式なのかな?
公式が
「三日月はループしてるよ、でも理由は教えてあげないよ」
「敵の正体は物語のない、名も無き刀だよ」
みたいな概略部分だけ、それぞれの脚本家にぶん投げた結果、
その解釈の違いが、それぞれの設定の違いになってるのかな。

三日月のループは何度目なんだろうな
山伏が折れて、まんばが心を壊して本丸の機能そのものが崩壊していくのを目の当たりにしたこともあっただろうし
本丸襲撃で、皆が次々に折れていく様を目の当たりにしたこともあっただろう。
三日月自らが、顕現した直後から、近侍を最後までずっと務めたこともあっただろうな(その方が思い通りになりやすいし)
……でも失敗したんだろうなぁ。
まんばのセリフ……「おれたちに出来ることはなかったのか」
……たぶん、話して相談してみて、それでも失敗したんだろうな
話さないよりもっと酷いことになったんだろうなぁ。(ちょっとだけそんなデッドエンド時空も見てみたいと思ってしまったり)
そして、義伝での三日月のセリフを拾うと、どんぐり拾い遠足は、たくさんのループの中でも初めてで、そういう意味でも三日月は期待したんだろうなぁ。無数に繰り返したループの中でも初めて体験する出来事を、本当に楽しんだんだろうなぁ。

そもそもループの起点、最初はどこなんだろう??
本丸襲撃で、審神者が作った時空の穴が原因だと思ってるんだけど
結の目がなければ本丸襲撃はおきない。
もしかして、最初だけ別の理由で襲撃が起きたのかな?
何回目かのループで、その襲撃を阻止したが、今度は歴史の修正力がはたらいて、
三日月自身が特異点として歴史遡行軍を呼び寄せてしまうということになり三日月は絶望したんだろうか。
なら、三日月の虚無感もある程度理解できる。

不如帰が、黄泉路の使者−−死者の言葉を運ぶ鳥、さらにつっこんで、口の中が真っ赤なことから「鳴きながら血を吐く」という伝承は使われるかなと予想していたのですが、まさか、ファムファタール的な使い方をされるとは思わなかった。
そして、三日月のファムファタールが、山姥切国広(もんどりうって転がっている)

私は、最初の一回目は二次創作的な腐フォルターを脳からはずして、可能な限りフラットに見るようにしてるんだけど、
後半は、ほんと、何度みかんばフィルターが掛かりそうになったか。
最初にも描いたけど、刀ステまんばの一番の理解者絵ある荒牧さんのトークに、三日月ばかりでてくるの本当に、役に寄り添ったものなんだなって今更ながらに思うし……これがまんばの視点か。

三日月も、山姥切への接し方、わざとだろうな。
繰り返されるループの中で、まんばを自分に依存させないで、突き放して成長させたりもあっただろうけど、
そうすると最後に一騎打ちにきてくれないもんな。
円環を断ち切る希望うんぬんの前に、めちゃくちゃ孤独。
円環の果ての地で、無言で見守る小烏丸だけの前で
「山姥切よ……約束したではないか、俺に勝つと……なのに来てくれないとはなぁ、もう時間切れだ」
泣き笑いしながら、ループの起点に戻る。
心もボロボロの三日月さんは、あまりの寂しさに泣くんじゃないかな。
後悔して、もう二度と突き放さない、自分の為にって思ったと思う。山姥切には苦しい思いをさせてしまうけど……
そう考えると、山姥切国広を、自分に依存するように−−最後に追ってきてくれるように育てるのは
いつ終わるとも知れない時間の周回の中での、三日月の唯一のわがままなのかもしれない。

そもそも、まんばが勝ったからってループが終わるかはわからない。
でも最初のまんばが約束しそう言ったから、彼は待ってる
自分に引導を渡してくれるのを。
もしいつか、山姥切国広が勝って、それでループが終わらなかったら、それこそ三日月は絶望して心が死ぬのでは
たぶん、表面上は「まぁ、そういうこともあるさ」と笑って「山姥切のせいではない」としながら、目が死んじゃうのでは。

結局もう、政府が言う通り、みかぢが次のループに入る前に本丸ごと消滅させるかしかないのか
あとは歴史遡行して、三日月がループに入る前に、顕現させない未来を選択することになるけど
それは歴史修正だしね。

三日月はループの中で何度、歴史修正の誘惑と闘ったんだろう。
骨ばみ経由で山伏にお守りを渡したのは歴史修正……だよね?
本丸襲撃にそなえて、皆を強く鍛えるのは、???

小烏丸はなぜまんばと共に円環の果てに来れたのかな。
彼は三日月とは違う意味での超越者なんだろうな。
刀の付喪神としてというより「外敵の侵入から守る」って言ってるように、
この日の本の国そのものの守護神に近い存在なんだろうな。
そして、刀剣の父として、きっととても「我が子」である三日月を心配してたんだろうなぁ

今作は本当に「三日月宗近と山姥切国広の物語」だったので、そっちばかり目がいってしまったけど、
歌仙との初期刀コンビ素敵!
今回このふたりが対になって殺陣とかするシーンが多くて「おお、花丸洗濯コンビ!」とか、ちょっと楽しい気分になったりした。

スクリーンショット 2018-06-10 20.44.30.png


あと、前半で出陣する隊編成が理に適ってるのが嬉しかったなぁ。
池田屋は短刀・脇差・打刀。
昼戦の戦場には太刀中心の編成。
鴬+大包平の部隊の隊長が山伏とか、もう胸アツだったり!
(ちょっと批判で申し訳ないんだけど、なんでこれがアニメでできなかったのかな。アニメ2本とも好きだけど、こういうゲームの基本ルールを踏襲してくれるかどうかで、審神者としての思い入れは、もっともっと大きいものになっていたと思う)

全体にね、出陣先でのシーンや本丸襲撃戦で、本丸のみんながいるのが感じられて嬉しかった!
セリフに出てくる、今までステに登場した仲間たち!
パンフを見ても、それまでの仲間のコメントがある。全員分の!
ここに本丸がある。
部隊の上に出てこないだけで、ここには60人を越える本丸の刀剣男士がキチンと存在している!
(本当におこがましい話なんだけど、プロのシナリオの公式とたかが腐向け2次創作を並べるなって怒られそうだけど、
私もね、刀剣乱舞の世界観や、キャラたちが生み出す空気感その物がすきだから、自分の本の中では、なるべくいろんな刀剣男士を出すように心がけてたりするんです。みかんばだから、三日月とまんばのふたりのお話だけどふたり「だけ」のお話にはしたくない。そのバックボーンにきちんと他の刀剣男士たちの存在を感じとれるように、読んで下さる方に、彼らの後ろにある60人以上を擁する本丸の空気が伝わればいいなって思いながら描いてるんです。
そういうのと同じ心意気みたいなものをステから感じ取れて、すごく嬉しい。……本当に本当におこがましい話なんですけれども。)

今回、三日月の一番の理解者(これ、初出どこだっけ?)という設定があるにも関わらず
あまり物語の中心に関わって来なかった鶴丸国永。
いや、一番の理解者だからこそ傍観してるのかな。
もしかしたら、鶴だけループに気づいてるって裏設定とかありそう
だから今回、前面に出てこなかったのかなぁとか(ループ知ってるキャラがいることでシナリオが複雑化して、長い上演時間がさらに延び………)

あと主はどこまで知ってるのか。
顕現したばかりの三日月を近侍にすることからして
ある程度、三日月から身の上を明かされてるんだろうな。
義伝で、三日月のことを心配してる描写もあるよね。うん、知ってるね。
でも、すべてを明かされてるわけではないのではって感じてる。
全部を知ってたら、もっと違う動きかたをする気がする、あの本丸の審神者さん。

他にもループの記憶が再演の蘭丸のように焼き付いて
気づき始めているメンバーもいるのでは?

出来れば、この周回の記憶が、まんばに残って、それが三日月の救いにつながるといいのになぁ。

音楽は重厚性が増して、さらに素晴らしくなってた!
大河ドラマっぽい感じの音楽が増えたなぁ
その反面、クライマックスで、洋楽っぽいのをぶっこんできたり(前のチャチャチャもバリ音楽だしね!)
英語の旋律がシーンにあってて、どこか物悲しくて、不思議な異世界感をかもしだしててしびれました。

あと、EDの勝鬨の歌、2番まであって最高だった最高だった(大事なので2回)早くじっくり聞きたい


ちょっとだけ「ぁああああ」って思った所も書いとく
・小烏丸最高だったけど、かつら惜しい。あのシルエットが台無しのボサボサのただの毛の塊になってた……楽日で大変だと思うけど、 あの髪のシルエットは、あの人の最大の特徴なので、なんとしても維持して欲しかった……!
・まえの小夜の時もそうおもったんだけど、極の刀(本体)のダサさはなんとかしろ
・パンフ表紙に桜と一緒に飛んでる鳥のシルエットが鳩みたいなの……ちゃんと不如帰のそれじゃないのは何故なんだぜ。(不如帰はシルエット的にハヤブサとか鷹に近いです。。。。野鳥警察とか、、、言うなっ!)
:あとちょっと全体に冗長かな? 長いので、集中して見たくても、最後集中力持たなくなってくるの辛い。ワンシーンだって見逃したくないのに……!


前半の本丸総力戦は、真剣必殺祭りでたのしかったーー!
次から次に繰り出されるそれぞれのキャラクターの華麗な殺陣と見せ場に、
本当に目が足りなかった。
円盤じゃいいところだけカットされて編集されてしまうので、
このしーんは全員分じっくりみたい……刀剣男士の数だけ観劇しなきゃ無理ーーー!ってなった
(全景があるけど、やっぱり小さいんだよね)
そして、ここでまんばの真剣必殺がでなくて、まだ出し惜しみするのかよって、心の中でツッコミまくりだったよ!
その分後半、あのシーンで、出てくるわけだけどね!
でも、このピンチに、本気で戦わなくてどうすんだ近侍!と思ったのも本当。
演出上しかたないけどね!
(いやでも、近侍は第一部隊の隊長を兼任で、刀剣男士たちの大将なわけだから、
 その大将が本気ださないといけない戦は負け戦か……)

もったいぶられたぶん、まんばのフード外れた状態での
最後の一騎打ちはすごかった。
armkさんが自身の生放送で語ってた
「hrk君との殺陣は別格。息がぴったり合って、嵌まった時がやばい楽しい。
 速く見えるかも知れないけど、自分たちはそういうつもりなくて、
 相手の刀の軌道が見える。だからこそもっとギリギリをと、攻めていったら、
 ああなってしまう」
っていう言葉通り! 本当にすごかった。
目にもとまらぬそして、息をもつかせぬ剣戟は、あのふたりだからこそ可能だった、
今回の刀ステ第2幕、最大の見せ場だった。
特撮かよってつっこみたくなるような早さ。
これ円盤でみたら「嘘でしょ、ここだけ迫力出す為に早送りしてるでしょ」ってなると思う。
でもこの目で見たよ。あのスピードと迫力を……

(それにしてもあのシーンは、なんでまんばは客席に背を向ける形で殺陣を展開したんだろうか?
まんばの表情を見せないような、なんか演出意図があったのかな?)

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そして、物語の締めとなるの三日月の顕現シーン。
リリイベの時にarmkさんがジョ伝で一番好きなシーンは?という問いに
「三日月が顕現するシーン。すべての始まりのシーンで、あそこから刀ステが始まるから」みたいな事を
答えてらしたのを思い出して、しびれた。
5月にarmkさんは自分の生番組で、skhkさんと共に、刀ステの物語の全容を
序盤から知っていたことを明かしている……つまりarmkさんは、あのシーンこそが
三日月のループの起点であると知った上で、真実、刀ステのシリーズ全体の始まりになるシーンだという意味をこめて、
「一番好きなシーン」に上げたんだなぁって、とてもとても感慨深く思った。

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posted by 高田ばんび at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 刀ステ
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